M.S.P 09ワークショップ講師 兼 演出
田中秀彦 / Hidehiko Tanaka
iroNic ediHt DESIGN ORCHESTRA
舞台演出家。衣装デザイナー。俳優。モデル講師。アートディレクター。
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「遺産相続ゲーム」
  1998年”DIE SPIELVERDERBER order Das Erbe der Narren Commedia Infernale”
ミヒャエル・エンデ(丘沢静也訳、岩波書店刊「遺産相続ゲーム−地獄の喜劇」より)
le medecin volant. 〜トンデモ医者〜
2000年“le me´decin volant.” モリエール(秋山伸子訳、臨川書店刊「モリエール全集1」より)
「女中たち」
 2001年”Les Bonnes.” ジャン・ジュネ(渡辺守章訳、白水社刊 ベスト・オブ・ジュネ「女中たち/バルコン」より)
「ヴェニスの商人」
 2003年”THE MERCHANT OF VENICE.” ウィリアム・シェイクスピア(小田島雄志訳、白水Uブックス刊)
「変身」
 2004年”DIE VERWANDLUNG.” フランツ・カフカ(山下 肇訳、岩波書店刊)
「DOLLS」
CG映像と身体表現の融合による未知のアートパフォーマンス 2005年11月公演 田中秀彦 作・構成・演出・芸術監督・出演

 

大阪府大阪市出身。
ピアノ調律師の父が営むレコード店とピアノ教師の母が営む音楽教室で育ち、14歳でブロードウェイ・ミュージカルに出会い舞台演出家になる事を決意。
京都成安造形短期大学・服飾芸術コースで造形作家星野高志郎氏、ファイバーアーティスト吉田晃良氏、デザイナー武内律子氏にコスチュームアートを師事。
卒業後、野田秀樹氏、デヴィッド・ルヴォー氏、市川猿之助氏のワークショップを受講。
1998年、クリエイターによる舞台芸術ユニットLABORATORY.(ラボラトリー)を形成。
<海外の戯曲を中心に、独自の視点と斬新なビジュアリティーで新しい解釈と実験的な演出を試みる舞台芸術ユニット>をコンセプトに、多ジャンルのクリエイターと共に、モリエールやシェイクスピアなどの古典戯曲の新たな解釈と演出を試みた実験的な作品の発表を行う。
2000年夏にパリに滞在、オペラ座やコメディフランセーズなどの公演に触れ、帰国後、衣装デザインの活動を本格的に開始。
台詞演劇、マイム、ダンス、音楽コンサート、TVCM、VP、スチールなど、スタイリストを兼ねた衣装デザイナーとして、様々な分野で独自のセンスで評価を得ている。また、専門学校などで舞台演出、芸術表現に関する特別授業を行うなど、デザイナーやヘアメイクアーティストといった新しい才能の発掘と育成にも力を注いでいる。
韓国ユニバーシアード国際ファッションフェスティバルでは日本代表チームによるコスチュームアート・ファッションショーの演出プラン、寺田夢酔企画芝居「義朝記」では、衣装・ヘアメイク・空間装置全てのアートディレクション、ジャングルインディペンデントシアター2NDプロデュース・舞台衣装デザイナーによるファッションショー「BODY CLOTHES」ではトータルディレクション、ピアニスト井本英子氏のソロコンサート「le piano... noir」ではチラシ&パンフレットデザイン・ドレスデザイン・アートディレクション、「関西最大級のヘアメイク&ファッションショー BEATNIXS」シリーズでは、なんばhatchやZEPP大阪を中心に総合演出を手がけるなど。
コスチュームアートや音楽に関する知識、独特の演劇的感覚を併せ持つ演出家として新たなるスタイルを構築。
■受賞歴
佐藤佐吉演劇賞2006優秀衣装賞(リリーエアライン公演「巨獣」)
一心寺シアター倶楽七五三企画演劇賞2006優秀ドレッサー賞(特攻舞台Baku-団公演「半端Rockn'27roll」)
一心寺シアター倶楽七五三企画演劇賞2007優秀ドレッサー賞(Dianaカンパニー公演「アベサダ」)
韓国マイムフェスティバル、トッケビナンジャン・アワード(いいむろなおきマイムカンパニー公演「マイムの時間」)
■LABORATORY. → iroNic ediHt DESIGN ORCHESTRA
 (ラボラトリー → アイロニック・エディット・デザイン・オーケストラ)
舞台芸術創作ユニットLABORATORY.は、田中秀彦を中心に1998年から2005年まで舞台芸術などの表現活動の企画を立て賛同者でカンパニーを構成し、実験的作品を制作した輪郭線の無い集団である。
<海外の戯曲を中心に、独特の視点と斬新なビジュアリティーで、新しい解釈と実験的な演出を試みる舞台芸術ユニット>をコンセプトに6つの作品と数々のパフォーマンスの発表を行った。
ドイツのミヒャエル・エンデの処女戯曲「遺産相続ゲーム」、フランス古典喜劇の父モリエールの初期の小品「Le medecin volant〜トンデモ医者〜」、同じくフランスのジャン・ジュネの「女中たち」、そしてシェイクスピアの「ヴェニスの商人」を上演、フランツ・カフカの「変身」、そしてCG映像と俳優の身体運動を融合したオリジナルアートパフォーマンス「DOLLS」を上演した。
美術、衣装、スチール、フライヤーに至るまで専属あるいはフリーのクリエイターが制作。強い信頼関係のあるスタッフワークで改善に改善を重ねて制作される作品群は、上演作品の翻訳家やあらゆるジャンルのアーティスト、またアート界から高い評価を得ている。
「女中たち」では美術デザインにフローラルクリエイターの伊藤華生氏を迎え、<舞台の上の美術が全て本物の花だけ>という極めて贅沢且つ実験的な状況で<奥様の部屋>表現し、物語が進むにつれ散っていく花びらの中で、観客を儀式的な空間へと誘い話題となった。また、「ヴェニスの商人」では“I hold the world, but as the world, a stage, where every man must play a part." 「世界は舞台、人はみな役者」という有名な台詞に現れる"THEATRUM MUNDI"の思想を応用し、舞台美術・衣装・ヘアメイクに至るまで劇場そのものを含めた全ての要素において<発展途上、制作過程>の状態を意図的につくりだし、昨今失われつつある劇場ならではの臨場感を観客の身体に取り戻す事に成功。 また、創立メンバーのヘアメイクスーパーバイザー長田浩典は、大阪ベル・ベル美容専門学校の講師も務めており、学校と提携し課外授業の一環として、学生が実際に稽古から本番まで参加するという現場実践システムを導入。数々の才能溢れる新人発掘の成果を残している。
韓国ユニバーシアードファッションフェスティバルでは、日本代表チームの演出を田中が担当し、服飾・造形・映像・音楽・光・そして身体を完全に融合させたインスタレーションを行い大成功を収めている。 2006年より、LABORATORY.をiroNic ediHt DESIGN ORCHESTRAと改め、ヘアメイクアーティストと衣装デザイナーによる身体装飾デザイナーグループとして活動領域を拡大。舞台だけでなく、TVや映画、CMなどの映像分野、広告業界で全8人のアーティストが活動している。 2006年11月には、大阪は北加賀屋の旧・名村造船所跡地を改装してオープンした、ギャラリースペース&劇場 black chember (ブラックチェンバー)にて「COSTUME ART&HAIR MAKE SHOW+PARTY」を開催。60体を越す新作を含めたファッションショーとオールメンバーによるヘアメイクショーを発表。ショーの後にはアーティストと観客の交流というコンセプトでシャンパンパーティーを併催し、約200名を越すクリエイターが一同に会した画期的イベントとなった。